なぜ、そう言うのか
この区分だけ、書いていることが違います。ほかの記事は「自分がどう動くか」を書いたものです。ここは「相手が、なぜそう言うのか」を書いたものです。
看護師に報告したのに動いてもらえない。ケアマネジャーに頼んだら「プランにないので」と返ってくる。管理者は記録のことばかり言う。——相手の背中に何が乗っているかが見えないと、話が通りません。そして、通らないことが積み重なると、こちらが「自分の勉強が足りないのだ」と思うようになります。
そうではありません。それぞれの職種が、それぞれ別の法律と、別の責任を背負っています。背負っているものが違うので、同じ場面を見ても、出てくる言葉が違うだけです。
◎ どの記事にも、書き出しに「まず、これだけ」があります。条文の番号を1つも使わずに、いちばん大事なところだけを書いた場所です。そこだけ読んで閉じても大丈夫です。
◎ そして、緑の「やさしい日本語で読む」ボタンがあります。むずかしい 日本語(にほんご)が 苦手(にがて)な 人(ひと)は、そこから 読(よ)んで ください。ふりがなと、みじかい 文(ぶん)で 書(か)いて あります。
この区分の約束
ここは、人の気持ちを書く場所ではありません。4つだけ、決めています。
| 決めていること | なぜ |
|---|---|
| 相手の気持ちは書きません | 「看護師はこう感じている」は推測です。書くのは条文・報酬・責任の所在だけにします。「この条文で罰則の対象になる」は、確かめられる事実です |
| どちらが正しいとも書きません | 構造を並べるところまでが、ここの役目です。そのうえでどうするかは、あなたと、あなたの事業所が決めることです |
| 相手を責めません | 同時に、あなたにも自分を責めさせません。勉強が足りないから通じないのではありません。背負っているものが違うから通じないのです |
| 出口は「記録」です | ほかの記事と同じです。確かめたこと・伝えたことを残す。それが、次に同じ場面になったときのあなたを助けます |
「言い方が悪かったのかな」と思う前に、相手の条文を見てください。
言い方で通ることもありますが、言い方では絶対に通らない線もあります。その線がどこにあるかを知っていると、無駄に傷つかずにすみます。そして、通る言い方も見つかります。
いま公開している記事(24本・完結)
◎ 予定していた24本が、これで全部そろいました。看護師8本・ケアマネジャー6本・管理者と行政5本・ご家族3本・生活相談員とサービス提供責任者2本です。
看護師の側から(8本)
ケアマネジャーの側から(6本)
管理者・行政の側から(5本)
ご家族の側から(3本)
生活相談員・サービス提供責任者の側から(2本)
この24本で、何が言えるようになったか
◎ 相手が5つの職種に分かれていても、通し方の型は同じでした。
- 相手の背中に乗っているものを、条文で確かめる(気持ちではなく)
- 言い方では動かない線と、相談できる線を分ける
- その場で決めないことを、決めておく(費用・賠償・記録の開示・同意)
- 確かめたこと・伝えたことを、記録に残す
⚠ そして、どの記事にも「ここから先は本当に無理です」を置いています。できないことを早く知るほうが、消耗しません。
医師・リハビリ職・薬剤師・福祉用具専門相談員・地域包括支援センター・救急・警察も、いずれ書きます。先に上の5つから書くのは、日々の場面でいちばん数が多いからです。
◎ 「この人は、何をする人か」を先に知りたいときは、こちらです。 職種べつに読む(4本)
この区分は「困っている場面」から入って、相手の背中に何が乗っているかを書いたものです。 職種そのものの説明——資格は何か、条文が決めている仕事は何か、決めていないところはどこか——は、別の棚にまとめています。
あわせて読む
事故の名前が分からなくても大丈夫です。「転んだ」「むせた」「あざができた」から、見る順番をたどれます。いずれも一例です。事業所に合わせて読み替えてお使いください。
困りごとから調べる → 様式をダウンロード根拠にした資料
- 保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)
- 医師法(昭和23年法律第201号)
- 社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)および同法施行規則
- 介護保険法(平成9年法律第123号)
- 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)
- 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)
- 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)
- 介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号)
- 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)
- 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について(通知)」平成17年7月26日 医政発第0726005号/同(その2)令和4年12月1日 医政発1201第4号/同(その3)令和7年12月26日 医政発1226第12号
- 厚生省告示第29号「厚生労働大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準」平成12年2月10日
- 医療法(昭和23年法律第205号)および医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)
- 厚生労働省「医師法第20条ただし書の適切な運用について(通知)」平成24年8月31日 医政医発0831第1号
- 公益社団法人日本看護協会「看護職の倫理綱領」2021年3月/「看護記録に関する指針」平成30年5月/「看護業務基準(2021年改訂版)」
相手の職種について ここで書いているのは、その職種に課されている法令上の枠組みです。特定の誰かの考えや意図を書いたものではありません。