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車いす

車いすの寸法が合っているか、指とこぶしで測る

道具はいりません。自分の指と手のひらで測れます。 座幅は、おしりの横に指2〜3本。座の奥行きは、ひざの裏と座面の前にこぶし1つ。 5分で終わります。

体重が変わった方、拘縮が進んだ方は、寸法が合わなくなっています。合っていないと、ずり落ち・傾き・あざ・褥瘡として現れます。 介護職の仕事は、測って「合っていない」と気づき、報告すること。調整そのものは、福祉用具専門相談員・リハビリ職に頼みます。 この記事は、6か所の測り方と、合っていないと何が起きるか、相談に持っていくものをまとめたものです。

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最終更新:2026年9月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. 6か所 — 合っている状態と、合っていないと起きること
  2. 測るときの順番と、コツ
  3. 真横から、写真を1枚
  4. 相談に持っていく5つ
  5. 合っていないときの、その場の補い方
  6. まとめ

6か所 — 合っている状態と、合っていないと起きること

見るところ/合っている状態合っていないと起きること
① 座幅
後ろから見て、おしりの横に片側ずつ指2〜3本入る
広すぎ → 体が傾く・こぎにくい・アームサポートに寄りかかってあざ
狭すぎ → 腰骨に当たる・褥瘡
② 座の奥行き
ひざの裏と座面の前にこぶし1つ(指2〜3本)
長すぎ → 前にずれて仙骨座り・ひざ裏が圧迫
短すぎ → ももが支えられず、坐骨に圧が集中
③ 座面の高さ
ひざが90度、ももの裏全体が座面につく。足底が接地
高すぎ → 足が届かず、ずり落ちる・こげない
低すぎ → ひざが上がり、坐骨に圧が集中
④ アームサポートの高さ
ひじが自然に乗り、肩が上がらない
高すぎ → 肩が上がって疲れる
低すぎ → 体が傾く・寄りかかってあざ
⑤ 背もたれの高さ
自走=肩甲骨の下/介助・ティルト=肩〜頭まで
高すぎ → 腕が動かせず、こげない
低すぎ → 体幹が支えられない
⑥ フットサポートの高さ
ももの前が座面から浮かない高さ
高すぎ → ひざが上がり、坐骨に圧が集中(褥瘡)
低すぎ → ももの裏が圧迫され、足がぶら下がる

数字はいりません。指2〜3本、こぶし1つ、ひざ90度、肩が上がらない。それだけです。

寸法は「目安」です。測って合わないと思ったら、それを専門職に伝えるのが介護職の役目です。

測るときの順番と、コツ

クッションを入れた状態で測ってください。クッションの厚みで、座面の高さも奥行きも変わります。 クッションがへたっていると、測った数字そのものが変わります。クッションのことは座面クッションが合っていないと、何が起きるかに。

真横から、写真を1枚

座っているところを真横から撮ると、ずり落ち・傾き・ひざの角度・足の位置が、驚くほどよく分かります。 相談するとき、この1枚がいちばん強い資料になります。言葉10行より伝わります。

写真とSNSの決まりは写真とSNS — 辞めたあとも守秘義務は続くに。 勉強のために記録を撮る、も個人の機器ではしてはいけないことになっています。

相談に持っていく5つ

持っていくもの中身
1 2週間の記録ずり落ちた回数/座り直した回数/離床していられた時間/傾く方向/むせの回数/あざと赤みの場所
2 真横からの写真座っているところ。言葉10行より伝わります
3 今の車いすの情報種類・メーカー・型番・座幅。本体に書いてあります
4 試したこと「クッションを替えて2週間みた」「深く座り直しを増やした」——ここが大事です
5 困っていること職員が困っていること(移乗しにくい等)も、遠慮なく伝えてよい

最初の相談先は、福祉用具専門相談員(レンタル・販売の事業者)です。寸法の測定、調整、機種の提案。多くは無料で見に来てくれます。 座位の評価とクッションの選定は理学療法士・作業療法士。費用と手続きは生活相談員・ケアマネジャー。 誰に何を頼めるかの表は車いすの替えどき 16のサインに。

合っていないときの、その場の補い方

理想の車いすは、たいてい施設にありません。調整が来るまでの間、あるもので補うことになります。 それは悪いことではありません。大事なのは「何を我慢しているのか」を分かったうえで補うことです。

合っていないところその場の補い方
座幅が広い体の横にクッションを詰めて、傾きを止める
座面が高い(足が届かない)足台・踏み台を置いて、足底を接地させる
奥行きが長い背中にクッションを入れて奥行きを詰める。背もたれが遠くなるので、背中の支えが減っていないかを必ず見る

いずれも「本来はサイズが合っていない」と記録に残してください。 補い方の一覧は理想の車いすがないとき、何で補うかに。

まとめ

やさしい 日本語(にほんご)

1 道具(どうぐ)は いりません。指(ゆび)で はかります

2 はかる 前に

深(ふか)く すわり直(なお)して もらいます。ずり落(お)ちた ままだと、ぜんぶ ちがって しまいます。
◎ 右(みぎ)と 左(ひだり)、どちらも 見(み)ます。

3 あって いない ときは

「あって いない かも しれません」と 報告(ほうこく)します。
車(くるま)いすを じぶんで 直(なお)しません。専門(せんもん)の 人(ひと)の しごとです。
◎ 横から 写真(しゃしん)を 1まい とると、よく わかります。⚠ 施設(しせつ)の カメラで。じぶんの スマホでは とりません。 Đo bằng ngón tay và nắm tay là đủ. Nếu thấy không hợp, hãy báo cáo. Việc chỉnh sửa là của chuyên viên.

※ この ページは 日本(にほん)の 法律(ほうりつ)と、現場(げんば)の きまりに ついて 書(か)いて います。あなたの 事業所(じぎょうしょ)の きまりも、かならず 見(み)て ください。
ふりがなと やさしい 日本語は、この 研究所(けんきゅうじょ)が つけた ものです。ベトナム語は 参考訳(さんこうやく)です。まちがいが あれば、教(おし)えて ください。

相談に持っていく「2週間の記録」

ずり落ちた回数・座り直した回数・座っていられた時間・むせの回数・あざと赤みの場所。ボディマップと集計表は様式のページにあります。登録は要りません。

様式を見る → 困りごとから調べる

根拠にした資料

個人の経験や、特定の施設の事例ではありません。次の資料と、当研究所が編集している実務マニュアルをもとに整理しています。
  • 『介護事故防止 実務マニュアル』巻末付録C「車いすの選び方と、替えどき」(寸法が合っているかの見かた、相談のしかた——誰に、何を持っていくか)本のご案内
  • 日本産業規格 JIS T 9201(手動車いす)の寸法の用語
  • 車いす・クッションの各メーカーが公表している取扱説明書と、適合の考え方
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。医療・介護の判断を代替するものではありません。 施設によって、利用者さんによって、正しいやり方は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。 寸法の目安は一般的な説明です。実際の選定・調整は、理学療法士・作業療法士・福祉用具専門相談員・医師の評価によります。必ず多職種で決め、記録に残してください。 写真の撮影は所属施設の同意・個人情報の規程に従ってください。 実際の対応は、所属施設の規程および、医師・看護師の指示に従ってください。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。