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ヒヤリハット

訪問介護のヒヤリハットは3行でいい(訪問版 例文50本)

結論から書きます。訪問介護のヒヤリハットも、3行で十分です。

①いつ・どこで ②何があった ③どうした——施設の記事(ヒヤリハットは3行でいい)と同じ型です。ただ、訪問には訪問の場面があります。玄関の段差、家の中のコード、ペット、鍵、そして「一人で決めた」。

この記事には、訪問の場面の例文を50本並べました。自分の場面に近い1本を、時刻と名前だけ入れ替えて写してください。書くのは移動の車の中でも、次の訪問の前の5分でもかまいません。

やさしい日本語で読むくわしく読む

最終更新:2026年9月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. 訪問のヒヤリハットが出てこない、3つの理由
  2. 3行の型 ——施設と同じです
  3. 例文① 家の中の危険(転倒・転落・移乗)
  4. 例文② 薬・食事・入浴
  5. 例文③ 物・家・ペット・鍵
  6. 例文④ 一人で決めた・分からなかった
  7. 例文⑤ ご家族・体制・自分のこと
  8. 書きにくい1本ほど、事業所を変えます
  9. まとめ

訪問のヒヤリハットが出てこない、3つの理由

施設よりも、訪問のほうがヒヤリハットは出にくいと言われます。理由は、だいたい次の3つです。

理由だから、こうする
書く場所と時間がない事業所に戻るのは夕方。それまでに忘れます。次の訪問先に着く前の車の中で、1行だけメモ。「10:20 田中様 玄関で ふらつき」——これで十分です。清書はあとで
見ているのが自分だけ「誰も見ていないから、書かなくても分からない」——逆です。あなたしか知らないから、価値があります。あなたが書かなければ、事業所には永遠に見えません
利用者さんの家のこと「家の段差のことを書いたら、文句を言っているみたいだ」——違います。段差があると書けば、次に行くヘルパーが助かります。家の悪口ではなく、次の人への申し送りです

施設のヒヤリハットは「みんなで見た場所」のこと。訪問のヒヤリハットは「あなたしか見ていない場所」のこと。

だから、訪問の1枚は、施設の1枚より重いのです。

3行の型 ——施設と同じです

書く例(訪問)
① いつ・どこで9月4日 10:20 田中様宅 玄関
② 何があった靴を脱ぐとき ふらついて、壁に手をついた
③ どうした腕を支えた。次から 玄関に いすを置けないか、事業所に伝えた
+ 書けたら(任意)気づいたこと:玄関の段差が 高い(20cmくらい)

「原因」「対策」「再発防止」の欄は要りません。それを考えるのは、サービス提供責任者と事業所の仕事です。承認印の欄も要りません。

訪問の3行には、「場所」を少し詳しく。「田中様宅」ではなく「田中様宅 玄関」「〇〇様宅 台所の流しの前」。次に行く人が、その場所を見るためです。施設なら全員が場所を知っていますが、訪問先はそうではありません。

Chỉ cần 3 dòng: ①khi nào, ở đâu (ghi rõ chỗ trong nhà) ②chuyện gì ③đã làm gì. Viết trong xe, trước khi đến nhà tiếp theo cũng được.

例文① 家の中の危険(転倒・転落・移乗)

ここから、そのまま書き写して使える例文です。時刻・場所・お名前を、自分の場面に入れ替えてください。

玄関・廊下・段差

ベッド・布団・いす

例文② 薬・食事・入浴

食事・入浴

例文③ 物・家・ペット・鍵

訪問でいちばん多い事故は、けがではなく物です(→紛失・破損の記事)。だから、ここがいちばん大事な例文です。

物・家

ペット・鍵・戸締まり

例文④ 一人で決めた・分からなかった

訪問では、その場で一人で決めることが毎日あります。決めたこと、決められなかったことは、全部ヒヤリハットです。

一人で決めた

分からなかった

例文⑤ ご家族・体制・自分のこと

ご家族のこと、事業所の体制のこと、自分の体のこと。言いにくいことほど、紙に書いてください。口で言っただけでは残りません。

ご家族

体制・自分のこと

「2人で行くべきだと思ったが、一人だった」——この1本が10枚たまること。それだけが、体制を変える力になります。

文句ではありません。事業所が、ヘルパーの安全と利用者さんの安全を考えるための、いちばん確かな材料です。

書きにくい1本ほど、事業所を変えます

訪問のヒヤリハットには、施設にはない価値があります。事業所の人は、その家を知りません。サービス提供責任者は、初回と、ときどきしか行きません。あなたの3行が、事業所にとってその家の唯一の情報です。

ただし、次のものはヒヤリハットではなく「すぐ電話」です。実際にけがをした・頭を打った・薬を飲ませてしまった・詰まらせた・倒れているのを見つけた・状態が急に変わった・虐待を見た、疑った・物を壊した、なくした。まず事業所に電話。紙はそのあとです(→事故が起きたとき、誰に、何を、どの順で)。

まとめ

やさしい 日本語(にほんご)

1 ◎ ヒヤリハットは、3行(ぎょう)で いいです

げんいん・たいさく・はんこ は、いりません。

2 ◎ 場所(ばしょ)は、すこし くわしく

◎ 「田中さんの 家」では なく、「田中さんの 家の 玄関」「台所(だいどころ)の 前(まえ)」。つぎに 行(い)く 人(ひと)が、その 場所を 見(み)られます。

3 ◎ 書(か)く 時間(じかん)は、車(くるま)の 中(なか)で いい

1行の メモで いいです。「10:20 田中さん 玄関 ふらつき」。きれいに 書くのは、あとで。

4 ◎ あなた しか 見て いません

◎ だから、あなたが 書かないと、じぎょうしょは ずっと わかりません。文句(もんく)では ありません。つぎの 人への 申(もう)し送(おく)りです。

5 ◎ 訪問(ほうもん)で 多(おお)いのは、物(もの)の こと

◎ 花(はな)びん・コード・じゃぐち・かぎ・ペット。「たおれかけた」「わすれそうに なった」も 書きます。

6 ◎ これも 書きます

7 ⚠ これは ヒヤリハットでは なく、すぐ 電話(でんわ)

けがを した・あたまを うった・くすりを まちがえた・たおれて いるのを 見つけた・物を こわした、なくした。まず じぎょうしょに 電話。紙(かみ)は あと。

※ この ページは 日本(にほん)の 法律(ほうりつ)と、現場(げんば)の きまりに ついて 書(か)いて います。あなたの 事業所(じぎょうしょ)の きまりも、かならず 見(み)て ください。
ふりがなと やさしい 日本語は、この 研究所(けんきゅうじょ)が つけた ものです。まちがいが あれば、教(おし)えて ください。

3行のヒヤリハット様式を配っています

そのまま印刷して使えます。原因・対策・承認印の欄はありません。丸をつけるだけの版もあります。いずれも一例です。事業所の規程と市町村の要領に合わせて読み替えてお使いください。

様式をダウンロード → 困りごとから調べる

根拠にした資料

個人の経験ではなく、公開されている資料をもとに整理しています。
  • 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日厚生省令第37号) 第19条(サービスの提供の記録)・第28条(サービス提供責任者の責務)
  • 厚生労働省「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について」平成11年9月17日 老企第25号(解釈通知)
  • 公益財団法人介護労働安定センター「介護サービスの利用に係る事故の防止に関する調査研究事業」報告書(平成29年度老人保健健康増進等事業、平成30年3月)——福祉共済制度(賠償責任補償)の事故報告676件の分析 ——訪問サービス142件のうち紛失・破損の賠償が56.3%
  • 厚生労働省「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」令和4年3月改訂版 および同「介護現場におけるハラスメント事例集」令和4年3月(平成30年度老人保健健康増進等事業「介護現場におけるハラスメントに関する調査研究」の実態調査を含む) ——訪問系サービスの備え(定時・随時の電話連絡、複数人の派遣の検討)
  • 当研究所『介護事故防止 実務マニュアル』第8章「ヒヤリハット」——3行の型・例文の元
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。医療・介護・労務・法律の判断を代替するものではありません。 事業所によって、利用者さんによって、正しいやり方は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。例文の人名・場面は、いずれも架空のものです。 実際の対応は、所属事業所の規程および、サービス提供責任者・管理者の指示、そして市町村の定めに従ってください。制度・通知は改正されることがあります。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。