食後に「あー」と言ってもらう — 3秒でできる確認
むせない誤嚥は、食事の場では見えません。数日あとの熱として現れます。
けれど、食後に「あー」と声を出してもらうだけで、のどに残っているかが分かります。
3秒でできます。毎回の習慣にしてください。
やり方は、これだけです
食べ終わったあと、「あー」と声を出してもらう。
ゴロゴロ・ガラガラした声なら、のどに残っています。
そのまま言える言い方
「お口の中、きれいになったか見せてくださいね。『あー』と言ってみていただけますか。」
Sau khi ăn, xin ông/bà nói "a—" giúp tôi. (Để kiểm tra giọng có bị khàn ướt không.)聞き分けかた
すっきりした「あー」。
食前と同じ声なら、のどには残っていないと考えられます。
ゴロゴロ、ガラガラした「あー」。
のどに食べ物や水分が残っているサインです。
大事なのは、その方のふだんの声を知っておくことです。もともとかすれ声の方もいます。 「いつもと比べてどうか」で見てください。
ゴロゴロしていたら、どうするか
- 咳をしてもらう
- もう一度飲み込んでもらう(空嚥下)
- 口の中を見る(ほお・舌の下・上あごに残っていないか)
- 残っていたら取り除く(指を奥に入れて探らない)
- それでも続くなら看護師に伝える
- その日は食後30分は座位を守る
1回ゴロゴロしただけで、すぐ食形態を変える話にはなりません。 けれど、記録には残してください。回数がたまると、食形態を見直す根拠になります。
ほかにも、むせない誤嚥のサインがあります
| サイン | どう見えるか |
|---|---|
| 食後の声がかすれる | いちばん分かりやすいサイン。ゴロゴロ・ガラガラした声(湿性嗄声) |
| 食事の時間が延びた | 30分で終わっていた方が、45分かかるようになった |
| 食べる量が減った | 「食欲がない」ではなく、つらいから食べないのかもしれません |
| 痰が増えた・色がついた | 黄色・緑・粘りが強い |
| 微熱が続く | 37℃台が続くだけのこともあります |
| なんとなく元気がない | 高齢の方の肺炎は、熱が出ないことがあります。元気がない・食べない・ぼんやりする、だけのことも |
| 体重が減ってきた | 月単位で見る。1か月で2kg以上減ったら報告 |
| 呼吸が速い・肩で息をする | すぐ看護師へ |
記録には、こう書きます
「食事、むせなし。全量摂取。」
→ 声を確認したのかどうかが分かりません。
「昼食後、発声にてゴロゴロ音あり。空嚥下2回で消失。口腔内に残渣なし。看護師〇〇へ報告。」
→ 次の食事のとき、前より良いか悪いかが比べられます。
3日間の観察につなげる
むせた日、ゴロゴロした日は、そのあと3日間を見てください。
| いつ | 見ること | 出たらどうする |
|---|---|---|
| 直後〜数時間 | 呼吸の速さ・苦しそうか・顔色・唇の色・声 | 苦しそうならすぐ受診 |
| 当日〜3日間 | 体温(1日2回以上)・痰の量と色・食欲・元気さ | 37.5℃以上/痰が増えた → 看護師へ |
| 3日〜1週間 | 微熱が続く・食べない・ぼんやりする・体重 | 熱がなくても受診を検討 |
むせた日を記録に残してください。数日後に様子が変わったとき、その記録があれば結びつけられます。
まとめ
- 食後に「あー」。3秒でできる
- ゴロゴロ・ガラガラなら、のどに残っている
- その方のふだんの声と比べる
- 咳・空嚥下・口の中の確認。指を奥に入れない
- 1回では変えない。回数を記録すると根拠になる
- むせた日から3日間、体温と痰を見る
やさしい 日本語(にほんご)
1 ◎ ごはんの あと、「あー」と 言(い)って もらいます
◎ 3びょうで できます。どうぐは いりません。
◎ 「あーと 言(い)って みて ください」——これだけ です。
2 ⚠ ゴロゴロ・ガラガラの ときは、のどに のこって います
3 ◎ その人(ひと)の ふだんの こえと くらべます
⚠ もともと かすれた こえの 人も います。ほかの 人と くらべません。
4 ◎ のこって いた ときに する こと
- せきを して もらう
- もう 一度(いちど)、から のみこみを して もらう
- 口(くち)の 中(なか)を 見(み)る
⚠ ゆびを おくに 入(い)れないで ください。
5 ⚠ 1回(かい)では かえません
◎ 何回(なんかい)あったかを 書(か)くと、そうだんの もとに なります。
6 ◎ むせた 日(ひ)から 3日(みっか)、ねつと たんを 見ます
※ この ページは 日本(にほん)の 法律(ほうりつ)と、現場(げんば)の きまりに ついて 書(か)いて います。あなたの 事業所(じぎょうしょ)の きまりも、かならず 見(み)て ください。
ふりがなと やさしい 日本語は、この 研究所(けんきゅうじょ)が つけた ものです。まちがいが あれば、教(おし)えて ください。
あわせて読む
根拠にした資料
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故の発生又はその再発を防止するための指針」に関する基準・通知
- 厚生労働省「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく喀痰吸引等研修および認定特定行為業務従事者の制度
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故報告様式の統一化について」(令和3年3月19日 老高発0319第1号ほか)
- 消費者庁 高齢者の窒息事故に関する注意喚起(もち等による窒息)
- 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食分類・とろみの段階に関する一般向け資料
- 日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン 気道異物除去・一次救命処置
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。