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この人は、何をする人か

生活相談員は、何をする人か

まず、これだけ

ご家族との窓口になり、入所や退所の相談を受け、外との連絡をつなぐ。多くの施設で、そういう役まわりの人です。

ただ、他の職種と違うところがあります。仕事の中身を決めた条文が、見つかりません。条文にあるのは、何人置くか・常勤かどうか・兼ねてよいかだけです。

だから、施設ごとの働き方になっています。「前の施設ではやっていた/やっていなかった」は、記憶違いではありません。⚠ そのかわり、確かめる場所があります。

やさしい日本語で読むくわしく読む

最終更新:2026年9月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. ひとことで言うと
  2. 資格の要件
  3. 条文に出てくるのは、人数のことだけです
  4. 唯一、仕事らしいことが書かれている1か所
  5. では、どこで決まっているか
  6. 現場での動き方
  7. この人に頼めること/確かめたほうがいいこと
  8. まとめ

ひとことで言うと

施設と、外の人(ご家族・病院・行政・ケアマネジャー)とをつなぐ人です。

ただし、これは条文にそう書いてあるからではありません。多くの施設が、そう決めているからです。その事情を、これから書きます。

資格の要件

資格の要件は、介護保険の省令ではなく、老人福祉法にもとづく省令にあります。

特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第46号)第5条第2項

「生活相談員は、社会福祉法第十九条第一項各号のいずれかに該当する者又は これと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない」

「これと同等以上の能力を有すると認められる者」——誰が認めるのかは、書かれていません。ここが、都道府県によって扱いが変わるところです。社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格などが挙げられることが多いのですが、 範囲は自治体によって違います。

条文に出てくるのは、人数のことだけです

介護保険の2つの基準(省令第37号・第39号)の全文を機械で検索しました。「生活相談員」が出てくるのは、省令第37号で18か所、省令第39号で7か所です。

出てくる中身
何人置くか特養は「入所者の数が百又はその端数を増すごとに一以上
常勤かどうか特養の生活相談員は常勤
兼ねてよいか/置かないでよいか併設事業所などの読み替え

「生活相談員は〇〇を行う」と書いた条文は、確認した範囲では見つかりませんでした。

そして同時に、「これは相談員の仕事ではない」と言い切れる条文も、ありません。 どちらの方向にも、条文は答えを持っていません。

唯一、仕事らしいことが書かれている1か所

省令第39号 第7条第5項——入所者が居宅で生活できるかを定期的に検討する、という条文の次の項です。

「前項の検討に当たつては、生活相談員、介護職員、看護職員、介護支援専門員等の従業者の間で協議しなければならない

ここでも、生活相談員は「協議するメンバーの1人」として出てきます。生活相談員だけの仕事として書かれているものは、ありません。

比べると、はっきりします。◎ ケアマネジャーは、仕事の中身が条文にかなり細かく書かれている職種です(計画を作る、担当者会議を開く、月に1回訪問する)。 ⚠ 同じ施設にいても、条文での扱われ方がまったく違います。  ケアマネジャーは、何をする人か

では、どこで決まっているか

事業所の「運営規程」です。条文は、運営規程に 「従業者の職種、員数及び職務の内容」を書くことを求めています(特養=省令39号第23条第2号/訪問介護など=省令37号第29条第2号)。

そして、その概要は見られるようになっています。(省令39号第29条/省令37号第32条

決めていること
第1項見やすい場所に、運営規程の概要などを掲示しなければならない
第2項書面を備え付け、いつでも関係者に自由に閲覧させることで掲示に代えてよい
第3項原則として、ウェブサイトに掲載しなければならない(令和6年4月1日から)

ただし、条文が求めているのは「概要」までです。職務の内容がそこまで細かく書かれているとは限りません。 ◎ 書いていなければ、管理者に聞いてください。

現場での動き方

多くの施設で、次のような役まわりになっています。ただし、施設によって違います。

ここから先は、施設によってはっきり分かれます。

ご家族から日々の様子を聞かれたときに、どこまで答えるか。物品の相談を受けるか。 今後の見通しを、いつ・誰が話すか。ケアマネジャーが受ける施設も、相談員が受ける施設も、現場が受ける施設もあります。

どれかが間違っているのではありません。決まっていないので、その施設のやり方になっているだけです。

この人に頼めること/確かめたほうがいいこと

〇 まず相談員に、で通ることが多いもの

ご家族への連絡・面会の調整
入所・退所・ショートの受け入れ
病院や居宅ケアマネとの連絡
会議の日程調整
苦情や相談の受付

△ 施設によって違うもの

ご家族へ日々の様子を伝えること
今後の見通しの説明
物品や日用品の相談

これらは「相談員の仕事」とは決まっていません。自分の施設ではどうなっているかを、先に確かめてください。

まとめ

やさしい 日本語(にほんご)

1 ◎ どんな 人(ひと)ですか

しせつと、そとの 人を つなぐ 人です。
そとの 人 = ご家族(かぞく)・びょういん・やくしょ・ケアマネジャー

2 ◎ よく する しごと

3 ⚠ ほかの しごとと ちがう ところ

「相談員(そうだんいん)は 〇〇を する」と 書(か)いた 法律(ほうりつ)が、見(み)つかりません。

法律に ある のは、これだけ です。

4 ◎ だから、しせつに よって ちがいます

「まえの しせつでは やって いた/やって いなかった」
 ⚠ これは、あなたの おぼえまちがい では ありません。
 ◎ どちらも 正(ただ)しい です。

5 ◎ たしかめる ばしょが あります

「運営規程(うんえい きてい)」という 紙(かみ)に、
 「だれが、なんの しごとを するか」を 書く ことに なって います。

かべに はって あります。ホームページに ある ことも あります。
見(み)せて ください、と 言(い)って いいです。りゆうは いりません。

6 ◎ こまった ときの ことば

「この ことは、相談員(そうだんいん)さんに 言(い)いますか。
 それとも ほかの 人(ひと)ですか」

この ように 聞(き)いて だいじょうぶ です。

※ この ページは 一般(いっぱん)の せつめいです。しごとの 中身(なかみ)は、しせつに よって ちがいます。かならず あなたの しせつで たしかめて ください。

様式を配っています

連絡先一覧・カンファレンス進行シートなど。いずれも一例です。事業所に合わせて書き換えてお使いください。登録は要りません。

様式をダウンロード → 困りごとから調べる

根拠にした資料

  • 特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第46号)第5条第2項(生活相談員の資格要件)
  • 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第7条第5項(協議)、第23条第2号(運営規程)、第29条(掲示)
  • 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第29条第2号(運営規程)、第32条(掲示)
  • 社会福祉法(昭和26年法律第45号)第19条第1項(社会福祉主事の任用資格)
  • 省令第37号・第39号の全文を機械で検索し、「生活相談員」の登場箇所(37号=18か所/39号=7か所)をすべて確認しました。仕事の中身を定めた規定は見つかりませんでした
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。 生活相談員の職務は、事業所の運営規程によって定められます。施設によって大きく異なります。ここに挙げた「現場での動き方」は、よく見られる例であって、決まりではありません。 資格要件のうち「これと同等以上の能力を有すると認められる者」の範囲は、都道府県・市町村によって取り扱いが異なります。採用や配置の可否は、必ず所管の自治体にご確認ください。 ここに書いた条番号は、特別養護老人ホームおよび指定居宅サービスのものです。他のサービス種別では異なります。 制度・条番号は改正されることがあります。 実際の対応は、所属事業所の規程に従ってください。