介護職ができる服薬介助・できないこと
ここは法律と施設のルールで決まっています。
できることには条件があり、できないことは頼まれても断らなければなりません。
「前の職場ではやっていた」は理由になりません。迷ったら、やる前に聞いてください。
条件がそろえば、介護職ができること
□ 一包化された内服薬の服薬介助
□ 皮ふへの軟膏の塗布(褥瘡の処置は除く)
□ 点眼薬の点眼
□ 湿布を貼る
□ 鼻に薬をスプレーする
□ 肛門から坐薬を入れる(医師の指示のあるもの)
その「条件」とは
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① | 容態が安定していること |
| ② | 経過観察が特に必要でないこと |
| ③ | 誤嚥や出血などの専門的な配慮がいらないこと |
| ④ | 医師・看護職員の確認と、本人・ご家族の同意があり、連絡体制があること |
4つとも必要です。どれかが欠けているときは、できることの側に入りません。 たとえば「今日は熱があってぼんやりしている」なら①②が崩れています。看護師に確認してください。
介護職ができないこと
□ 注射(インスリンを含む)
□ 薬の内容・量・時間を変える判断
□ 頓服を飲ませるかどうかの判断
□ 処方の意味を家族に説明すること
□ 褥瘡(床ずれ)の処置
□ 薬を粉にする・カプセルを開ける判断
□ 飲まなかった分をどうするかの判断
これらは医療の行為です。頼まれても、断ってよいというより断らなければなりません。
母国では介護職がやっていたことでも、日本ではできないことがあります。逆もあります。 「前の職場ではやっていた」も理由になりません。
Ở nước bạn có thể được làm, nhưng ở Nhật thì không. Nếu phân vân, hãy hỏi TRƯỚC KHI làm.断るときの言い方
ご本人やご家族から頼まれることがあります。断りにくいときは、「できません」ではなく「確認します」で受けてください。
そのまま言える言い方(一例)
「そちらは看護師が行うことになっております。いま確認してまいりますので、少しお待ちいただけますか。」
「わたしの判断ではお答えできないので、看護師からご説明させてください。」
その場で断ることが目的ではありません。判断する人につなぐことが目的です。
頓服は、とくに間違えやすい
| 起きやすいこと | 今日できること |
|---|---|
| 使う判断をしてしまう | 使うかどうかは、介護職が決めません。看護師へ |
| 前回からの間隔が短い | 前回いつ使ったかを必ず確認(間隔が決まっています) |
| 記録もれ | 使ったらすぐ記録(時刻・理由・その後の様子) |
熱さまし・痛み止め・便秘薬・不穏時の薬。どれも「つらそうだから」で使ってよいものではありません。
受診・退院のあとが、いちばん危ない
持参薬と施設の薬が重なる(重複投与)が起きやすい場面です。
□ 持ち帰った薬を、必ず看護師に渡す。自分で足さない
□ お薬手帳を確認
□ 同じ効き目の薬が2つないかを看護師・薬剤師が確認するまで配らない
□ 退院時の処方は「全部やり直し」と考える
変更・中止の伝達
- 変更があった日は、その日のうちに全員に伝える(口頭+紙)
- 中止になった薬は、その場で抜いて別の場所へ
- セット済みの分も必ず作り直す
- ホワイトボードに「〇/〇 〇〇さん 薬変更」と書く
- 変更を知らないまま配らない。分からなければ配る前に聞く
まとめ
- できることには4つの条件がある。1つでも欠けたら看護師へ
- 注射・量や時間の変更・頓服の判断・粉砕の判断はできない
- 断るのではなく、「確認します」でつなぐ
- 頓服は「前回いつ使ったか」を必ず確認
- 受診・退院のあとは重複投与に注意。全部やり直しと考える
- 変更は口頭+紙。知らないまま配らない
できること・できないことの範囲は、制度の改正や、施設・自治体の運用によって変わることがあります。 最終的には所属施設の規程と、看護師・管理者の指示に従ってください。
あわせて読む
根拠にした資料
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故の発生又はその再発を防止するための指針」に関する基準・通知
- 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日 医政発第0726005号)
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故報告様式の統一化について」(令和3年3月19日 老高発0319第1号ほか)
- 公益財団法人日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業(薬剤に関する報告書・再発防止に向けた提言)
- 日本病院薬剤師会・日本薬剤師会 の一般向け資材(一包化・簡易懸濁法・粉砕の可否に関するもの)
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。