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誤薬

誤薬を工程べつに数える — どこで起きているか

誤薬を1件ずつ見ていても、次に何を変えればいいかは分かりません。

薬が動く7つの工程のうち、どこで起きているかで数えてみてください。 二重チェックを入れる場所が、そこで決まります。

事故とヒヤリハットを、必ず両方数えてください。 事故だけを数えると「今月は0件でした」で終わります。

最終更新:2026年8月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. 数える表(月1回)
  2. 数字が、対策を教えてくれます
  3. カンファレンスの進め方(30分)
  4. 再発防止に書いてはいけない言葉
  5. 司会をする人へ
  6. 残薬を、いっしょに数える
  7. まとめ

数える表(月1回)

工程事故(飲んでしまった)ヒヤリハット(直前に気づいた)合計
① 受け取り
② 保管
③ セット
④ 持って行く
⑤ 本人確認
⑥ 服薬
⑦ 記録・残薬
変更の伝達
合計

この表は、印刷して書き込む様式です。A4の用紙は 様式のダウンロード から無料で入手できます。
あわせて記録すること:時間帯(朝・昼・夕・就寝前)/誤薬の6パターンその日の職員数

数字が、対策を教えてくれます

多かった工程次の1か月でやること(一例)
セットで多い環境の問題。セットする場所・時間・中断のない仕組みを作る。2人で確認する体制
本人確認で多い確認方法の問題。「お名前を教えてください」に統一。顔写真の導入。トレイの並び替え
服薬で多い(口に残る等)剤形の問題。薬剤師・医師に相談。とろみ・OD錠・液体への変更を検討
変更の伝達で多い連絡の問題。変更を伝える手順を紙で決める。ホワイトボードの運用
朝に集中人手と時間の問題。配薬の時間をずらせないか。朝の業務の順番を見直す
同じ人に集中その人を責めない。担当時間帯・担当人数・教育の状況を見る。教わっていないことがないか、本人に聞く
特定の利用者に集中薬の数が多すぎないか。薬剤師に「減らせないか」を相談する
ヒヤリハットが0件いちばん危険なサインです。直前に気づくことが1件もないのは、ありえません。報告されていないだけです

カンファレンスの進め方(30分)

時間やること
5分集計表を見る。誰が起こしたかは話さない。工程と件数だけを見る
10分いちばん多い工程を1つ選ぶ。「そこで何が起きているか」を全員で出す。
実際に配薬している職員に必ず聞く。管理者だけで決めない
10分対策を1つだけ決める。「誰が」「いつまでに」「何を」まで。
「徹底する」「注意する」は対策ではありません
5分先月決めた対策が実行できたか確認。薬剤師が参加できれば、ぜひ呼ぶ
Ở công đoạn đó đang xảy ra chuyện gì? Xin cho ý kiến.

再発防止に書いてはいけない言葉

✕ 人を変える対策

「確認を徹底する」「注意して配薬する」「ダブルチェックを心がける」「気を引き締める」
誰も実行できません。同じことが起きます。そして、次は報告されなくなります。

〇 仕組みを変える対策

「トレイの並びを、部屋番号順から五十音順に変える(担当〇〇、8/30まで)」
「一包化に氏名を大きく印字してもらう(薬局へ依頼、9/5まで)」
「配薬中は声をかけないルールを掲示(8/26)」
「同姓の2名に色分けシール(8/26)」

「ダブルチェック」を対策に書くときは、注意してください。 2人で見ても、2人とも同じ思い込みをすれば意味がありません。 効くのは「別々に見る」「片方が読み上げ、片方が現物を見る」といった、やり方まで決めたダブルチェックです。 人を増やすだけでは、間違いは減りません。

司会をする人へ

✕ 言ってはいけない

「なんで確認しなかったの」「6Rって習ったよね」「誰が配薬した?」「今月も出てる。どうなってるの」「これは基本でしょう」

〇 言ってほしい

「すぐ言ってくれて、ありがとう」「早く言ってくれたから、対応できました」「その工程、何が起きていますか」「直前に気づいたのも出してください」「これは仕組みの問題ですね」

残薬を、いっしょに数える

残薬の数はいちばん正直な記録です。記録では「飲んだ」ことになっているのに薬が余っている、あるいはその逆。 これは責める材料ではなく、仕組みの問題を見つける材料です。月1回、必ず数えてください。

まとめ

この方は、どこに気をつける?

利用者さんの状態を選ぶと、注意する場面と部位が出ます。印刷して、カンファレンスの資料に使えます。

困りごとから調べる → 様式をダウンロード

根拠にした資料

個人の経験ではなく、公表されている資料をもとに整理しています。
  • 厚生労働省「介護保険施設等における事故の発生又はその再発を防止するための指針」に関する基準・通知
  • 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日 医政発第0726005号)
  • 厚生労働省「介護保険施設等における事故報告様式の統一化について」(令和3年3月19日 老高発0319第1号ほか)
  • 公益財団法人日本医療機能評価機構 医療事故情報収集等事業(薬剤に関する報告書・再発防止に向けた提言)
  • 日本病院薬剤師会・日本薬剤師会 の一般向け資材(一包化・簡易懸濁法・粉砕の可否に関するもの)
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。医療・介護の判断を代替するものではありません。 施設によって、利用者さんによって、正しいやり方は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。 手順・寸法・時間は、すべて目安一例です。 判断に迷うこと、いつもと違うと感じたことは、看護師・医師にご相談ください。 実際の対応は、所属施設の規程および、医師・看護師の指示に従ってください。制度・基準は改正されることがあります。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。