ホーム記事 > 入浴 > 沈んだときの手順
入浴

浴槽で沈んだら、まず顔を出す(湯を抜くより先)

浴槽で沈んだとき、とっさに栓を抜こうとします。

けれど、お湯が抜けるのを待っている時間はありません。

やることは1つだけ。まず、顔をお湯から出す。 引き上げなくてかまいません。顔さえ出れば、呼吸ができます。

最終更新:2026年8月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. 手順は5つです
  2. 1 まず、顔をお湯から出す
  3. 2 顔を支えたまま、大声で応援を呼ぶ
  4. 3〜4 役割を分ける/2人以上で出す
  5. そのあとの分岐
  6. やってはいけないこと
  7. 沈む一歩手前で、止められます
  8. 記録は、片づける前に
  9. まとめ

手順は5つです

1 まず、顔をお湯から出す(湯を抜くより先) 2 顔を支えたまま、大声で応援を呼ぶ(離れない) 3 来た人が、栓を抜く/119番する 4 2人以上で、浴槽から出す(ひとりで持ち上げない) 5 現場をそのままにして、記録する
図:浴槽で沈んだときの手順(一例)。実際の連絡先と役割分担は、施設の規程に従ってください

1 まず、顔をお湯から出す

頭と肩を抱えて、顔を水面より上に。引き上げなくてかまいません。

栓を抜いてから引き上げようとしないでください。湯が抜けるのを待つ時間がありません。

Trước tiên hãy nâng mặt lên khỏi mặt nước — làm việc này TRƯỚC khi rút nút xả.

2 顔を支えたまま、大声で応援を呼ぶ

離れないでください。呼びに行ってはいけません。

「手伝ってください!」「〇〇さんが沈みました!」

Xin hãy giúp tôi! Ông/Bà 〇〇 bị chìm rồi!

3〜4 役割を分ける/2人以上で出す

来た人が、栓を抜く/119番する。お湯が減れば体が軽くなり、引き上げやすくなります。 役割を分けるのがいちばん速いです。

浴槽から出すのは2人以上で。ひとりで持ち上げようとしないでください。 濡れた体は重く、滑ります。自分が転倒したら助けられません。

出したら床に平らに寝かせ、体を拭いて保温します。

そのあとの分岐

意識も呼吸もある

体を拭いて、毛布で保温
横向きに寝かせる(吐いたときのため)
バイタルを測る/そばを離れない
看護師へ。必ず受診を検討

意識がない/呼吸がおかしい

119番(まだなら)/胸骨圧迫を開始
AEDを持ってくる
胸をタオルで拭いてからパッドを貼る
水たまりの上ではAEDを使わない
救急隊が来るまで続ける

意識があっても、必ず受診を検討してください。 一度でも水を吸い込むと、数時間後に呼吸が悪くなることがあります。 「すぐ元気になったから大丈夫」で終わらせないでください。

やってはいけないこと

□ 栓を抜いてから引き上げようとする
□ ひとりで抱え上げようとする
応援を呼びに、その場を離れる
□ 濡れたままAEDのパッドを貼る
□ 「大丈夫そうだから」と受診しない
水を吐かせようとする(してはいけません)

沈む一歩手前で、止められます

浴槽の中で気分が悪くなったら、それは「沈む一歩手前」です。ここで出せれば溺水になりません。

のぼせのサイン
顔が赤い/急に無口になる/返事が遅い/目がとろんとする/頭がぐらつく/あくび/急に汗をかく

のぼせ・気分が悪い・ふらつくときの手順
1すぐ浴槽から出す。「あと少しだけ」はありません
2横になってもらう。足を少し高くする
3涼しいところで、体を拭いて保温(冷やしすぎない)
4意識がはっきりしていれば水分を少しずつ。ぼんやりしていたら飲ませない
5バイタルを測って看護師へ。落ち着いても記録に残す

記録は、片づける前に

湯温・湯の量・浴槽の状態・時刻。片づける前に記録してください。 そのあと、他の入浴者の安全を確保します。

まとめ

この方は、どこに気をつける?

利用者さんの状態を選ぶと、注意する場面と部位が出ます。印刷して、カンファレンスの資料に使えます。

困りごとから調べる → 様式をダウンロード

根拠にした資料

個人の経験ではなく、公表されている資料をもとに整理しています。
  • 厚生労働省「介護保険施設等における事故の発生又はその再発を防止するための指針」に関する基準・通知
  • 厚生労働省「介護保険施設等における事故報告様式の統一化について」(令和3年3月19日 老高発0319第1号ほか)
  • 消費者庁・独立行政法人国民生活センター 高齢者の入浴中の事故(溺水・熱中症様症状)に関する注意喚起
  • 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日 医政発第0726005号)
  • 日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン 一次救命処置・AEDの使用
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。医療・介護の判断を代替するものではありません。 施設によって、利用者さんによって、正しいやり方は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。 手順・寸法・時間は、すべて目安一例です。 判断に迷うこと、いつもと違うと感じたことは、看護師・医師にご相談ください。 実際の対応は、所属施設の規程および、医師・看護師の指示に従ってください。制度・基準は改正されることがあります。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。