ヒートショックを防ぐ7つのこと
寒い脱衣所で服を脱ぐと、血管が縮んで血圧が急に上がります。
そこから熱いお湯に入ると、血管が広がって血圧が急に下がります。
この上下が、心臓と脳に負担をかけます。そして、意識がとび、沈みます。
冬に多く、朝といちばん寒い時間帯に集中します。
温度差が、そのまま負担になります
防ぐ7つのこと
| やること | ねらい | |
|---|---|---|
| 1 | 脱衣所と浴室を先に暖める | 入る前に暖房を入れておく。温度差を小さくするのがいちばん効きます |
| 2 | シャワーで浴室を暖める | 湯をためるとき、高い位置のシャワーから出すと浴室が暖まります |
| 3 | 湯温は41℃以下 | 熱い湯ほど血圧が急に下がります。42℃以上にしない |
| 4 | かけ湯をする | 足先から、心臓から遠いところから。体を慣らしてから入る |
| 5 | 肩まで浸からない | みぞおちくらいまで(半身浴)。水圧も心臓の負担になります |
| 6 | 長湯をしない | 浴槽は10分までを目安に。時計を浴室に置く |
| 7 | 時間帯を選ぶ | 食後すぐ・服薬直後は避ける。いちばん寒い時間帯も避ける |
いちばん効くのは1つめです。脱衣所と浴室を入る15分前から暖めておく。 温度計を脱衣所と浴室に置いて、数字で見えるようにしてください。
湯温は、温度計と手の両方で
- 湯温を温度計で測る。41℃以下
- 湯をよくかき混ぜる(湯をためたばかりだと、上が熱く下がぬるい)
- 窓・換気扇で冷えていないか
- 本人にも「熱くないですか」と聞く
Nước có nóng quá không ạ?
やけどにも、同じ注意が要ります
やけどが起きやすい状況
□ 給湯器の設定温度が高い
□ 他の場所で水を使うと、シャワーが急に熱くなる(混合水栓)
□ 麻痺のある側・糖尿病の方は熱さを感じにくい
□ 湯温を手で確認していない
□ 湯をためたばかりで、かき混ぜていない
| やけどしたときの手順 | |
|---|---|
| 1 | すぐに流水で冷やす。ぬるい水〜水で、20分ほど |
| 2 | 服の上からかかったときは脱がさずに、服の上から冷やす |
| 3 | 水ぶくれは破らない。氷や保冷剤を直接当てない |
| 4 | すぐ看護師へ。広い・深い・顔や陰部なら受診 |
| 5 | 薬や軟膏を勝手に塗らない。民間療法(味噌・油など)は絶対にしない |
洗うときの手順
- 湯温を手で確かめてからかける
- 足先からかける。いきなり頭・背中にかけない
- 「お湯かけますね」と必ず声をかけてから
- 洗っている間も顔色を見る
- 頭を洗うときは、後ろに倒れないよう支える
- 皮ふはこすらない
入浴後30分が、もうひとつの山です
| いつ | 見ること | 出たらどうする |
|---|---|---|
| 出た直後 | 顔色・ふらつき・気分・呼吸 | 座って休んでもらう。すぐ立たせない |
| 30分後 | バイタル(血圧)・水分がとれているか | 血圧が低い → 横になって休む。看護師へ |
| その日の夕方〜夜 | 発熱・元気のなさ・食欲 | 看護師へ報告 |
| 溺水があった場合 | 呼吸・咳・熱を24〜48時間 | 息苦しそう・咳が続く → すぐ受診 |
入浴は、体力を使います。元気に見えても、体には負担がかかっています。 入浴後30分は、必ず様子を見てください。この時間に転倒や急変が起きます。
出たあとに、やること
- すぐ立たせない。座って数分休む
- 体をしっかり拭く(足の裏・指の間も)
- 浴後5分以内に保湿
- 冷えないよう、すぐ着せる
- 水分をとってもらう
- 全身の皮ふを見る(あざ・傷・発赤)→ 記録(→ 入浴は、全身の皮ふを見られる最大の機会)
まとめ
- 寒い→熱いの急変で、血圧が大きく上下する
- 脱衣所と浴室を、入る15分前から暖める(いちばん効く)
- 湯温41℃以下。よくかき混ぜる。温度計と手の両方で
- かけ湯は足先から。肩まで浸からない
- 浴槽は10分まで。浴室に時計を置く
- 食後すぐ・服薬直後・いちばん寒い時間帯は避ける
- 出たあと30分が、もうひとつの山
あわせて読む
根拠にした資料
個人の経験ではなく、公表されている資料をもとに整理しています。
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故の発生又はその再発を防止するための指針」に関する基準・通知
- 厚生労働省「介護保険施設等における事故報告様式の統一化について」(令和3年3月19日 老高発0319第1号ほか)
- 消費者庁・独立行政法人国民生活センター 高齢者の入浴中の事故(溺水・熱中症様症状)に関する注意喚起
- 厚生労働省「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日 医政発第0726005号)
- 日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン 一次救命処置・AEDの使用
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。医療・介護の判断を代替するものではありません。
施設によって、利用者さんによって、正しいやり方は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。
手順・寸法・時間は、すべて目安と一例です。
判断に迷うこと、いつもと違うと感じたことは、看護師・医師にご相談ください。
実際の対応は、所属施設の規程および、医師・看護師の指示に従ってください。制度・基準は改正されることがあります。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。