ホーム外国人職員のために > 虐待の通報
あなたを守る法律

虐待を見たとき — 「疑い」だけで通報していい

虐待かもしれない場面を見た。でも、確信はない。まちがっていたら、どうしよう——

調べる必要はありません。「疑い」の段階で、通報してよいのです。
そして、通報したあなたは法律で守られます。この2つを、先に覚えてください。

最終更新:2026年9月 / 高齢者支援実務研究所

もくじ

  1. 虐待には5つの種類があります
  2. 「思われる」段階で、通報の義務があります
  3. 通報した人は、法律で守られます
  4. どこへ、どうやって通報するか
  5. 日本人職員・管理者へ
  6. まとめ

虐待には5つの種類があります

高齢者虐待防止法(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)は、 施設・事業所の職員による虐待を、次の5つに整理しています。

種類たとえば
身体的虐待たたく・つねる・強くつかむ・無理やり動かす。正当な理由のない身体拘束もここに含まれます(→11の行為
介護の放棄(ネグレクト)食事・水分・排泄・入浴を必要なだけ提供しない。長時間放置する
心理的虐待どなる・乱暴な言葉・呼び捨て・子ども扱い・無視・恥をかかせる
性的虐待同意のない性的な行為・言葉。不必要に裸にして放置することも含まれます
経済的虐待お金や物を勝手に使う・取り上げる

「たたく」だけが虐待ではありません。どなる・無視する・長く放置する—— 忙しさと孤立の中で、誰にでも起こりうる形をしています。

「思われる」段階で、通報の義務があります

法律の言葉は、はっきりしています。施設・事業所の職員は、職員による 「高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない」 (高齢者虐待防止法 第21条第1項)。

通報した人は、法律で守られます

「言ったら、自分がクビになるのでは」——ここを、法律は先回りして塞いでいます。

不安法律の答え
守秘義務違反にならないかなりません。守秘義務に関する法律の規定は、通報を妨げるものと解釈してはならないと明記されています(第21条第6項)
解雇されないか通報したことを理由とする解雇その他不利益な取扱いは禁止されています(第21条第7項)

⚠ 守られるのは、まじめな通報です。うそと知りながらの通報や、あまりに不注意な通報は対象外とされています。 「見たこと・聞いたことを、そのまま」伝えれば、それで足ります。

Chỉ cần "nghi ngờ" là có thể trình báo. Người trình báo được pháp luật bảo vệ, không bị sa thải hay đối xử bất lợi. Bạn không cần phải tự điều tra.

どこへ、どうやって通報するか

日本人職員・管理者へ

この記事は、外国人職員だけのものではありません。通報義務は、全職員に同じようにあります。

そして、虐待の多くは忙しさと孤立から起きます。 「つい強くつかんだ」「つい大きな声が出た」を、責める前に相談できる場にしてください。 それが起きない人員配置になっているか——施設の責任は、そちら側にもあります。

「通報=裏切り」という空気を作らないでください。 通報が出る施設は、危険な施設ではありません。見て見ぬふりが起きない施設です。

まとめ

困りごとから調べられます

「あざ・内出血が多い」など、利用者さんの状態から注意点をまとめて確認できます。記録の様式も配布しています。

困りごとから調べる → 様式をダウンロード

根拠にした資料

個人の経験や、特定の施設の事例ではありません。次の一次情報と、当研究所が編集している実務マニュアルをもとに整理しています。
この記事について 一般的な情報提供を目的としています。 施設によって、職員によって、正しい運用は変わります。ここに書いたことが、そのまま当てはまるとは限りません。 実際の対応は、所属施設の規程および自治体の定めに従ってください。制度・法令は改正されることがあります(法令の記載は2026年9月時点の確認です)。
ベトナム語 参考訳です。母語話者による確認は受けていません。誤りにお気づきの方はご連絡ください。